物事は多面的に見るべきであり、例えば大麻に関する報道でわかるように、マスコミから流されている情報は全部を鵜呑みにしてはいけないと思います。
鳩山政権が誕生した時に、私は“アセンション準備内閣”と形容して、一部の方からご批判を受けました。
日月神示にも、世界がグレンとひっくり返る寸前まで絶望的な状況が続くとありますから、アセンション内閣の誕生はまだ時期尚早だったのでしょう。
その時に鳩山氏とタックを組んでいた小沢一郎氏ですが、ことに管政権が誕生してからは、すっかり悪者のイメージが定着してしまいました。
現在発売されている週刊文春の2月3日号に、ジャーナリスト・上杉隆氏と小沢一郎氏の対談記事が掲載されていました。
逆の意味でこれも週刊誌の偏向報道であるという見方もできるかもしれませんが、物事を多面的にとらえると言う意味で参考になる記事かと思いましたので、以下要約抜粋させてただきます。
上杉: 党内の小沢排除の動きをどう思いますか。
小沢: 普通、仲間というものはお互いに助け合い、守り合うのが一般的な人間関係なのではないでしょうか。政倫審については拒否したことはありません。ただ、国民生活が第一ですから、今国会では予算案の成立が最優先されるべきです。
上杉: 小沢さんの元秘書が起訴された陸山会事件、検察は大久保元秘書が容疑を認めたとされる調書を証拠から取り下げました。というのも、私がずっと指摘してきた通り、大久保氏を取り調べたのが、あの郵政不正事件でFDデータを改ざんした前田元検事だったからです。
そうすると、一昨年の三月に西松建設事件で大久保元秘書が逮捕されて、陸山会事件に至るまでの問題は何だったのか、ということになります。
小沢: そうですね。西松建設の問題も、その後検察側証人に立った西松の方が、政治団体に活動実態があったという旨の証言をしたと聞いております。
いずれにしても、一昨年からの狂ったようなマスコミ報道、これは一体何だったのかという気がしますね。
上杉: 新聞、テレビなどの記者クラブメディアは、最初から小沢さんを敵視していて、たとえばツイッターの呼びかけで千人以上の小沢支持デモが自然発生的に起きたこと、スポーツ紙の「首相にふさわしい人」調査で1位になったことも報じません。
一方で「政治とカネ」問題は盛んに報じて、偏った世論を作ってきたことも大きいと思います。
小沢: 新聞・テレビといった大メディアというものは、ビジネスの仕組みが守られていて、旧体制の中でも一番既得権を持っています。だから旧体制を変えようとする者は、既得権を奪うけしからん敵だとなって、何をやっても叩かれてしまうんです。
上杉: 管政権が主張する「平成の開国」はどうですか。六月にTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加を目指す。アメリカの都合に沿った施策を飲まされているのではないかという疑念があります。
小沢: TPPというと農林水産業のことばかり話題になりますが、これは金融など他のモノ、サービスも含めて、すべてにおいて関税をなくしていこうということでしょう。昔から申し上げている通り、私は自由貿易には賛成です。
ただし、小泉政権でよくわかったように、事前に何の対応策も講じないまま、何でもかんでも規制を取り払ったから、こんなひどい格差社会になってしまった。
TPPも、何のセーフティネットも作らないまま進めたら、同じ問題が起こりますよ。
アメリカもリーマンショック以降、マネーゲームの弊害に気づいたから、新しい戦略を持ち出してきたのでしょう。まったくアメリカ自身の戦略です。
では、どうすれば日本の国益にかなうのか。それを考え、詰めるのが外交交渉でしょう。
上杉: 対米と同時に重みを増すのが対中問題です。
小沢: 根本の問題は、中国もアメリカと同じで、腹の中では日本のことをバカにしきって相手にしていないことです。なぜなら、日本は揉み手して相手の言うことを聞いているだけで、自己主張せず、戦略もないからです。特に大陸の人々は、自己主張のない人間を軽蔑するんですよ。
尖閣事件の国内的問題は、領土・領海を犯した人間を釈放するという判断を一行政官に任せたことです。正にそれこそ内閣が判断すべきことでしょう。
対外的に問題としては、尖閣諸島が日本固有の領土であることは歴史的にも明らかでしょう。しかも中国側から衝突してきたというのだから、なおさら日本の領土であることを中国に対して徹底的に主張しなければならない。
上杉: しかし、マスコミでは小沢さんを“親中派”と見なす向きが多いのですが。
小沢: マスコミがそういう薄っぺらな見方をするから国を誤る。尖閣問題については以前から中国側にキチンと言ってありますよ。
大訪中団と言われているのは、民主党と中国共産党との日中交流協議機構で国交回復35周年を記念して、大人数で行こうと決めたから。それだけの話。
胡錦濤国家主席には、「私の好きな映画で『山猫』というイタリア革命を描いた作品がある。その中で旧体制の大貴族が語った『変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない』という言葉を、私は政治判断の基準としている。この言葉をあなたにも贈る。」と言ったんです。
上杉: 習近平副主席と天皇陛下との会見を、ゴリ押ししたとも批判されましたが。
小沢: 習近平副主席とはあまり話したことがないんですよ。ただ、中国共産党の次期リーダーが何としてでも陛下にお目にかかりたいと言ってきたものですから、こちらは堂々たるものでしょう。本来ならば、産経新聞はもっと喜ばなければならない。
上杉: 今の産経はエセ保守ですから。
戦後の懸案では、靖国神社のA級戦犯合祀についてはいかがですか。
小沢: その点も中国側に言ってあります。靖国神社には政治犯ではなくて、戦って亡くなった人を祀るところでしょう。だから乃木大将も東郷元帥も祀られていない。
それなのに、厚生省の役人が政治責任を問われた人を入れてしまった。役人が入れてしまったのだから、政治家が責任を持って「外に出せ」と言えばいいだけの話ですよ。中国側も「それなら結構です」と言っていました。
「そうなれば天皇陛下も行くことになりますよ」と確認もしましたが、「問題ありません」ということでした。何事もわかりやすく、正直にやらなければダメなんですよ。
2011年01月30日
マスコミ報道のとらえ方
posted by takahiro at 15:31| Comment(0)
| 現代社会を考える
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