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2012年09月01日

いじめられる子と、いじめる子には共通した家庭の問題がある

いじめられる子の側の問題について論じることは、もしかしたら社会的タブーなのかもしれない。
しかし、いじめられる子には、いじめる子と共通した家庭の問題が見られるのである。

親が自分の子に対して、精神的な抑圧を与えているケースが多いのだ。
子供とは、その人が成長するためのカリキュラムのひとつとして、命を育てるという“たましい”のワークのために、神様から授けられるものである。
しかし、今の世の親たちは、子供を自分の所有物であると思って、自分の都合の良いように教育しようとする。

自分が果たせなかった夢を自分の代わりに我が子に果させようとして、あるいは子供を通して世間から自分が立派に見られたいがために、子供にスパルタ教育をする。これでは教育というよりも飼育に近い。
あるいはまた、何らかの自分の欲求不満の捌け口を無意識に自分の子に向けるようなり、精神的、肉体的な虐待を与えてしまっているケースもある。子供が親のサンドバックになっている状態である。
これらは、親の元々の人格に問題がある場合もあるし、親の経済的貧困が原因となっている場合もあるし、親が地域社会から何らかの差別を受けているような場合もある。

どんなひどい親であっても、その親に育ててもらわなければ自分は生きていけないことを子供はよく知っている。だから、自分が親から抑圧を与え続けられてることに苦痛を感じていたとしても、子供には逃げ場がない。
抑圧されている子供たちの一部は、陰にこもるようになり、うまく自己表現をすることが出来なくなり、内向的となる。
抑圧されている子供たちの別の一部は、攻撃的となり、内向的な子を見て、それが自分自身の中にも潜んでいる醜い側面であることを察知し、それに腹が立って、いじめに走るのである。
いじめられる子と、いじめる子の問題は共通しているので、いじめられている子が、ある時からいじめる側に転換するというケースもよく見られる。

私は子供時代、農村地域の小学校に通っていた。
いじめる子が、農家の家庭の子供に多かったと記憶している。それは農家という職業が悪いのではなく、農家が経済的に貧困であることが多かったからだと思う。
逆に、いじめられている子をかばって助ける子供には、商人の子が多かったと記憶している。客商売をしている親が、人前でいつも笑顔で明るく振る舞っている姿を見ているからではないだろうか。

いじめ問題に関しては、学校の先生に批判の矛先が向けられることが多いが、昔から、この問題に学校の先生は非力だった。
学校の先生は、子供の内面的な問題をカウンセリングできる技術を身に付けていないのである。
ことに最近では親たちの心の問題のほうがエスカレート化している。
モンスターペアレントというものが出現し、そのために先生方は及び腰になっているし、モンスターペアレントの存在が、いじめる子といじめられる子を増やす原因ともなっている。

いじめ問題に取り組むには、子供たちだけに焦点を当てるのではなく、現代という社会全体を考える必要があるのだ。

(やしろたかひろ)

posted by takahiro at 15:22| Comment(0) | 現代社会を考える
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