ちょっと皮肉な言い方をしますが、今、世界のトレンドは内戦と地域紛争。「対立」が今の世界のスタンダードです。
一方で、それと同時進行して日本でトレンドになっているのは「カワイイ」文化です。日本は世界のオタク。

近代日本のカワイイ文化は、70年代、フリフリの派手な衣装を着たアイドル歌手の誕生から始まります。
当時の日本の芸能界は外国人から見たら異様だったそうです。このような格好をしたエンターテイナーは、海外ではディズニーランドなど遊園地ぐらいでしか見られなかったでしょう。

そして今、日本のカワイイ文化は、新たな段階へと進化しています。
70〜80年代のアイドルと言えば、グループよりもピンが主流でした。複数でもピンクレディーやキャンディーズのように2人か3人の小規模ユニット。おニャン子クラブという試みもありましたが、結局彼女らも一人ずつバラバラになってから本格的に活躍しました。
しかし、2000年前後にモーニング娘がヒットした頃から、5人以上〜大人数のグループがアイドルの主流になってきたのです。

モーニング娘の特徴的なイメージは、個性のバラバラな素人娘たちのユニットだったことです。
違うキャラを持った少女たちが絶妙なバランスでまとまることにより、それがひとつのユニークで新しいアイドルグループの形となって大成功を収めたのです。
この流れはその後、AKB48を誕生させました。今の日本の国民的スターは、素人の田舎娘たちの「大集団」です。

ピンから集団へ変遷したのはアイドルの世界だけではありません。
今、日本の歌謡界の頂点に君臨しているのはEXILE。これも集団です。

そういえば、ピンの大スターも居ました。きゃりーぱみゅぱみゅの人気は世界的。
しかし、彼女は単なるピンアイドルではない。ファッション雑誌の読者モデル、ふりふり系アイドル、アニメキャラクター、ゆるキャラなど日本のカワイイ文化を集約した複合エンターテイナーなのです。
つまり、彼女は一人でユニットを演じているモンスター。

元ロックシンガーたちが、日本古代の精神文化に回帰する傾向も目立ってきています。
麻の歌姫であるカンナヴィーナサヨコさんは、ガールズバンドの草分け的存在だったZELDA(ゼルダ)の元ボーカル。最近のライブでは、私が作詞したアメージングヘンプも歌っていただきました。
また、「きみがよヒビキ」を提唱するシンガーkirilola☆(キリロラ)さんは、女性ロック・バンド eX-Girlの元メンバー。
さらに、オタク系の変わり種では、「お達者ポルカ」という歌で亀仙人とデュエットしたこともある童謡ロック歌手のわせなつみさん(下写真)。彼女は現在、祝詞シンガーとして活躍しています。
以上の3人は中山弥栄塾の受講生でもあります。4月27日(日)の中山弥栄塾では、わせなつみさんが歌を披露してくださいます。

日本人は対立しない。相手を蹴落とすための無意味な競争をしない。
個性が違っていても、仲良く和になって一緒にハーモニーを奏でるのが日本本来の精神文化です。
「対立」が世界のスタンダードになればなるほど、日本人は「融和」の精神文化を呼び起こしている傾向があります。それは日本民族のDNAの中に古代から受け継がれてきているものです。
あなたは世界のスタンダードを志向しますか?
それとも世界のオタクを志向しますか?
日本は、自然災害さえ無ければ世界一幸せな国のひとつであると言って良いでしょう。
アニメやドラマなど日本独特の文化が、今世界中で愛されてきています。
日本は世界の縮図。日本人がそのオタク精神で世界をリードしていけば、世界は新しい次元へと移る。これから日本人による地球カワイイ化計画が実行されていくのです。

今、私たち日本人が世界の模範となるためにすべきことは、和の心で「繋がる」こと。それが、麻の葉模様に込められた意味。
平和を志向して今まで個々にいろいろな活動をしてきた人たちが、これからは横に繋がっていくことです。
繋がる人々は、みんな素人でも構いません。そして個性がバラバラでいいのです。ピンでやるよりもフラットな集合体になったほうがいいのです。繋がった人々の相乗効果によって大きな集合意識が出来、その目には見えないエネルギーが現実を変えていくのです。
中山康直さんは言います。「これからは、単音ではなくハーモニー、倍音を奏でる時代です」。
麻の葉模様を現実の世界に投影していきましょう!
(やしろたかひろ)
▼繋がる女性たちを求めています。
http://www.yaei-sakura.net/venus/